アダルトチルドレンとは | 生きづらさの理由

  • なんだか生きるのがしんどい
  • 他の人は楽しそうなのに自分だけ置いていかれるような気になる
  • いつも心の中に漠然とした不安がある
  • 本当はもっと自分を出したいのに、なぜか遠慮してしまう
  • 親との関係が、今もなんだかひっかかる


心の奥底で、「自分はどこか劣っている」「ありのままの自分ではダメだ」と感じてしまうことはありませんか?



もしそう感じていたら、その生きづらさの原因は「アダルトチルドレン」かもしれません。

目次

アダルトチルドレンとは?

アダルトチルドレンとは、
子どもの頃に親や養育者から受けたトラウマや、不安定な家庭環境の影響によって、大人になった今も生きづらさを感じている人のことを指します。

たとえば、

  • 親が感情の波が激しかった
  • 親がいつも厳しかった
  • 親やきょうだいが病気がちだったり問題を抱えていたりして、自分が我慢することが多かった
  • 親に頼りたくても頼れなかった
  • 家族の中で、自分の気持ちを表現することが難しかった 


このような環境で育つと、子どもながらに自分の感情を抑えたり、親の期待に応えようと無理をしたりすることがあります。

また、学校や友人との間で、緊張や不安を感じることが多かったり、いじめなどによって傷ついた体験なども影響を与えるもののひとつです。

たとえば

  • 友達から仲間外れにされたり、いじめを受けたことがある 
  • 自分ではなく周りにいじめられている子がいた
  • 先生や周りの大人から嫌がらせや理不尽な対応を受けた

こうした経験が、大人になった今、生きづらさとして現れることがあるのです。

アダルトチルドレンの最大の特徴は「自尊心」の低さ

アダルトチルドレンの最大の特徴と言えるのが、自尊心の低さです。


子どもの頃に、否定されることが多かったり、自分の気持ちを尊重してもらえなかったり、そのような経験を何度も重ねると

「自分には価値がない」
「自分は愛されるに値しない」

このような感情を抱きやすくなります。

この低い自尊心が、大人になってからの様々な困りごとや問題の根底にあることが多いのです。

アダルトチルドレンとインナーチャイルド

アダルトチルドレンという考え方を理解する上で、とても大切なキーワードとなるのがインナーチャイルドです。

インナーチャイルドとは、子どもの頃のあなたが経験した感情や記憶、満たされなかった欲求などが、大人になったあなたの心の中に残っているものを指します。

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子どもの頃に、安心感や愛情を十分に得られなかったり、つらい経験をしたりすると、このインナーチャイルドは傷ついた状態になります。

アダルトチルドレンの生きづらさの多くは、この傷ついたインナーチャイルドの声であると言えるでしょう。

たとえば、

  • 些細なことでも過剰に反応してしまう
  • 人に認められたくて無理してしまう
  • 過去の嫌だった出来事を何度も思い出してしまう
  • 自分は愛されないと感じてしまう

これらの感情や行動の背景には、

「もっと褒めてほしかった」
「もっと甘えたかった」
「もっと安心したかった」

といった、子どもの頃に満たされなかったインナーチャイルドの叫びが隠れていることがあるのです。

また、アダルトチルドレンの抱える低い自尊心も、この傷ついたインナーチャイルドと深く関係しています。


「ありのままの自分ではダメだ」と感じるのは、子どもの頃にありのままの自分を受け入れてもらえなかった経験が、インナーチャイルドを通して今のあなたに影響を与えているからかもしれません。

アダルトチルドレンにはどんなタイプがあるの?

アダルトチルドレンには、いくつかのタイプがあると言われています。

もちろん、これはあくまで傾向であり、必ずしもどれか一つのタイプだけに当てはまるわけではありません。いくつかの要素が混ざり合っていることもあります。

1. ヒーロー(英雄)タイプ

  • 幼い頃から親の期待に応えようと頑張り、優秀であろうとします。
  • 責任感が強く、周りの人を助けようとしますが、自分のことは後回しにしがちです。
  • 常に何かを成し遂げていないと、自分の価値を感じられないことがあります。



2. ケアテイカー(世話焼き)タイプ

  • 周りの人の気持ちを敏感に察し、常に人に気を遣います。
  • 人に嫌われることを恐れ、自分の意見を言えずに相手に合わせることが多いです。
  • 人の世話を焼くことで自分の存在意義を感じようとしますが、疲弊しやすいです。



3. イネーブラー(支え役)タイプ

  • 問題を抱える家族(例えば、アルコール依存症の親など)を無意識に支えようとします。
  • 相手の問題行動をかばったり、責任を取ったりすることがあります。
  • 共依存に陥りやすく、自分自身のニーズを見失いがちです。



4. スケープゴート(生贄)タイプ

  • 家族の問題の矛先になりやすく、非難されたり、悪者にされたりすることがあります。
  • 注目を集めるような問題行動を起こすことで、家族の目を自分に向けさせようとすることがあります。
  • 自己肯定感が低く、孤独を感じやすいです。



5. ロストワン(いない子)タイプ

  • 目立たないようにひっそりと過ごし、自分の感情や欲求をあまり表現しません。
  • 周りの期待に応えることを諦めていたり、無力感を感じていたりすることがあります。
  • 孤立しやすく、自分の存在意義を見出しにくいことがあります。



6.ピエロ(道化師、クラウン)

  • 深刻な話題や真剣な状況を避けることがあります。
  • 自分の内面にある寂しさや不安を、明るさで覆い隠していることがあります。
  • 常に明るく振る舞い、周囲の緊張を和らげようとしたり、場の雰囲気を明るくしようと努めます。
  • 自分の本当の感情を隠し、悲しみや苦しみを人に見せません。

アダルトチルドレンだと、どんな生きづらさがあるの?

アダルトチルドレンが抱える生きづらさは多岐にわたりますが、ここでは特に子育てと、その他の困りごとに焦点を当ててお伝えしますね。

子育てにおける困りごと

アダルトチルドレンの経験は、ご自身が親になったとき、子育てにも影響を与えることがあります。

過干渉・過保護: 自分が親に十分に守ってもらえなかった経験から、子どもを過剰に心配したり、何でも先回りしてやってしまったりすることがあります。     

また、子どもの頃に、親に認めてもらえなかったという体験がある場合
「子どもの評価は自分の評価に繋がる」という心配や恐れをもって、「よい親に思われなければ」と必要以上に子どもに口やかましく、行動を制御しようとすることもあるでしょう。


無関心・放置: 親との関わりが希薄だった経験から、子どもとの適切な距離感がつかめず、無関心になったり、子どもを放置してしまったりすることがあります。


感情的な不安定さ: 子どもの頃に親の感情に振り回された経験や、親から自分の気持ちを受け止めてもらえず抑圧してきたため、自分の感情をコントロールすることが難しく、子どもに感情的に接してしまうことがあります。


罪悪感: 子どもに対して、自分が親から受けたようなつらい経験をさせてしまうのではないかと、常に罪悪感を抱いてしまうことがあります。



子どもの気持ちがわからない: 自分の気持ちを表現することを抑えてきた経験から、子どもの気持ちを理解したり、共感したりすることが難しいことがあります。


その他の困りごと


子育て以外にも、アダルトチルドレンは様々な生きづらさを抱えることがあります。

人間関係においての困難さ:

・人に頼ることが苦手で、孤立しやすい

・相手の顔色を気にしすぎて、対等な関係を築きにくい

・親密な関係を築くことに恐れを感じる

・境界線を引くのが苦手で人に利用されやすい


自己肯定感の低さ:

・ありのままの自分に自信が持てない

・常に周りの評価を気にしてしまう

・自分を責めてしまう


感情に関する悩み:

・自分の感情に気づきにくい、または感じないようにしてしまう

・感情のコントロールが苦手で、衝動的に行動してしまうことがある

・理由のない不安や孤独感に襲われることがある


仕事における生きづらさ:

・完璧主義で仕事にのめり込みすぎてしまう

・人に頼ることができず、抱え込んでしまう。

・評価を気にしすぎて、萎縮してしまう

・自分の意見を主張することが苦手。


生きづらさから解放されるために

アダルトチルドレンによって生じる生きづらさから解放されるためには、いくつかの方法があります。焦らず、少しずつできることから試してみてください。

1. 自分の気持ちに気づき、受け止める
まず大切なのは、これまで抑えてきた自分の感情に気づき、それを否定せずに受け止めることです。


2. 過去の経験を整理する
ノートに当時の状況や感じたことを書き出したり、誰かに話を聞いてもらったりすることで、過去の経験を客観的に見つめ直すことができます。
辛い記憶を無理に思い出そうとする必要はありません。少しずつで大丈夫です。


3. 自分を大切にする練習をする
自尊心を育むために、自分を大切にする練習を意識的に行いましょう。


小さな成功体験を積み重ねる: 目標を小さく設定し、達成感を味わうことで自信につながります。


自分の好きなこと、心地よいことをする時間を作る: 趣味に没頭したり、リラックスできる時間を持つことは、自己肯定感を高める上で大切です。


自分を褒める: どんな小さなことでも良いので、できたことや頑張ったことを認め、自分を褒めてあげましょう。


完璧主義を手放す: 「完璧でなくても大丈夫」「失敗してもそこから学べば良い」と考えるように意識しましょう。


4. 人との間に健全な境界線を作る
アダルトチルドレンの方は、人に合わせすぎて疲れてしまうことがあります。自分の心を守るために、嫌なことははっきりと断る、自分の時間や空間を大切にするなど、健康的な境界線を引くことを練習していきましょう。



5. 必要な人に頼る
一人で抱え込まず、信頼できる友人や家族、専門機関などに相談することも大切です。誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。


6. セラピーやカウンセリングを検討する
専門家のサポートを受けることは、アダルトチルドレンの生きづらさを克服するための有効な手段の一つです。心理療法を通して、過去のトラウマや感情と向き合い、新たな考え方や対処法を身につけることができます。

傷ついたインナーチャイルドを癒す

また、アダルトチルドレンの生きづらさから解放されるためには、傷ついたインナーチャイルドを癒すという視点もとても大切になります。

インナーチャイルドに気づき、寄り添う:
心の中にいる小さな自分を想像し、「つらかったね」「よく頑張ったね」と優しく声をかけてあげましょう。


過去の感情を再体験する:
無理に思い出す必要はありませんが、ふとした瞬間に湧き上がってきた過去の感情を否定せず、感じきることを意識してみましょう。


インナーチャイルドの欲求を満たす:
子どもの頃に満たされなかった「甘えたい」「認められたい」という気持ちを、今の自分が自分自身に与えてあげるように意識してみましょう。

たとえば、自分を褒めてあげたり、好きなことをして楽しませてあげたりするのも良いでしょう。


安心できる居場所を作る:
心身ともにリラックスできる環境を整えることは、インナーチャイルドを安心させる上で大切です。


生きづらさから解放されるまでには、時間がかかるかもしれません。

ですが、焦らずご自身のペースで少しずつ前に進んでいきましょう。

いろいろやってみたけど改善に繋がらない、そんなときは…

アダルトチルドレンによって生じる考え方のクセや行動パターンは、無意識のうちに繰り返しているため、なかなか自分1人では気づけません

臨床心理士やカウンセラーなど第三者のサポートが必要になるのはそのためです。

カウンセリングルーム ポポラスでは、たくさんのお母さんたちの問題解決のサポートをさせていただいていますが、

多くの方が、頭ではわかるのに心がどうしてもついていかない状態にあったり、自分と向き合うことが苦しくて、途中で心が折れそうになったり…

1人で克服することの難しさを感じます。もちろん私も、そうでした。

同じ経験をし克服できた私たちだからこそ、伝えられることがあると思っています。

もし、あなたが

  • 何から取り組めばいいか見当が付かない
  • 自分にインナーチャイルドの傷があるのかどうかも分からない
  • 過去の傷と向き合うのがつらい
  • 自分責めや自己否定をどうしてもやめられない
  • 一人では解決できる気がしない


このような状態にあるのであれば、一度、お試しカウンセリングで、お話してみませんか?


同じ悩みを経験し克服したカウンセラーが、あなたの悩みを整理し「これからどうすればいいのか?」を一緒に考え、具体的な方法をお伝えします。

私たちは、決してあなたを一人にしません。一人で苦しまないで下さいね。



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